第81章

前田南はまだ少し状況が飲み込めないでいた。

これは……告白？

青木青は彼女の固まった表情を見て、慌てて言った。

「この件については、すぐに返事をくれなくていいんだ。よく考えてみてほしい。僕は本当に君が好きなんだ。同じ業界で志も近いから、これからきっと共通の話題も多いと思うんだ」

前田南は思わず笑みを浮かべた。これはまったく考える必要もない。

彼女の頭に浮かんだのは断ることだけだった。

「先輩、私は……」

前田南の言葉が終わらないうちに、青木青が遮った。

「君の懸念は分かっているよ。確かに僕たちの間にはいくつか障害があるかもしれないけど、それを乗り越えたいんだ。時間をかけてもい...